(※何かブログに色々な機能、スタイルがあるので適当にテストしながら書きます)
本州から鳴り物入りで北海道に参入してきた飲食店店主が、オープン前後に地元メディアなんかの取材を受けて、そうハッキリとは言わないまでも(まあ見てな、ウチが北海道を席巻してやるから)ぐらいの自信に溢れた表情を浮かべて答えているのをたまに見る。
それとセットのニュースのように、(どんどん拡張していく)との匂わせもどこへやら、足がかり、試金石としていた道内第1号店が数年で撤退し、北海道内店舗がゼロになる事態もよく見る。
私は札幌に住んでいるが、この現象はちょっと異常値に感じ、全国どこでも起こっていることとは思えず、今回考察してみることにした。
- まずリピートが厳しい
街中の、絶対客が来て絶対新規もリピート客も来て回転率も良くて等々、そうした条件があるのなら別だが、そんな保証が商売にある訳もなく、それ故のマーケティング戦略だろうが、これまたマーケティング戦略で全部正解が取れるなら商売は簡単、ということになり、果たしてそれも成り立たない。業態にもよるだろう。それでは街中から外れて、まあまあの札幌市内で分散している商業地近辺ならどうだろうか。あ、良いかも分からない。激戦区となっていないか、賃料はどうなのか、駐車場も設置できるか、ああ、良いじゃんとなり、まずはここで勝負と決めたとして、その”まあまあの札幌市内で分散している商業地近辺”というのがまた曲者だ。
ご承知の通り、札幌と言っても広い。私は車でドライブしていていつも思うのだが(田舎が好きではないという話は別の回にしようと思う)、南区、東区、厚別区、南区、北区の”奥地”あたりは「何だこりゃ、もうこんなの札幌じゃねえだろ」と思うことが多く、実際に口に出すことも多々あるぐらいで、手稲区など入れた日には奥地とか奥地じゃないということではなく、”文化も違うが、何か分からないが強引に統合された区”ぐらいの感覚を持っている。実際は、札幌市民からも”お前ら札幌市民じゃないだろう”と内心思われているような少なからぬ者達の集積で、約200万人という一見中核都市みたいな顔が出来ているだけで、”200万人の商圏、ビジネスチャンス”などと思うことがまず大きな間違いだ。
ここである全国的に有名な飲食店が、堂々オープン!とか言って手稲区に第1号店を開店したと思いねえ。具体的な%はもちろん出せもしないが、体感ではほぼ8割~9割「やっちゃったな、ダメだろうな」と思う。そりゃあ、一度は行くかもしれない。知名度や、好みにもよるだろうけれども、一度(どんなものか)と行ってみるフットワークの軽さは私に限らず北海道民、札幌市民にも多くいると思われ、ここが本州や他の地域と大きく異なっているとは思えない。
が、リピート。上記の(見返してみたら南区が2個入っていて、意図的に2回言ったのではないが、面白いので残しておく)区の奥地からその手稲区第1号店に足を運ぶ客がどれだけいるだろうか。「基本的には無理な話」「できない相談」の部類に入ると思う。何だろう、少なくとも味にかなり満足するレベルでなくては難しいだろう。
- 冬
意外とこれがバカにできない。気温、積雪、渋滞etc…、で、シンプルに外出コストは跳ね上がる。「ちょっと行こう」「あそこ美味かったな」な感じがなかなか成立しない。ましてや札幌の端から端、なんていうことになれば、少なくとも味にかなり満足するレベルは、相当味に衝撃を受け、唯一無二のレベル、にレベルアップしなければいけないということになる。
鳴り物入りの関東での行列店(飲食)として、いや、まあ、美味いんだろうということは想像に難くないが、相当味に衝撃を受け、唯一無二のレベルかどうかは、やはり食べてみたいと言えない領域なのではないだろうか。そして初回行ってみて、美味いは美味いが、”衝撃”とか”唯一無二”とか感じる人は、そう多くはないのだろう。もし多いのなら、立地も地域性も冬も関係なく、全国津々浦々、それこそ席巻しているような店になっているに違いない。
- 北海道の飲食店のレベル
ジャンルによっても違うとは思うが、外国人観光客や旅行できた日本人、youtuberが「what?」とか「うまっ!」とか言うのを見て、(あー、そこは確かに美味いな)(5~6回行ったけど、言うほどかな?)とか思い、”言うほどかな?”も、味が変わったかもしれないので後日再度行ってみると、美味くない訳ではない、以前と寸分違わぬ味のクオリティで出てきて、(これを食ってあそこまで感動していたのか・・・)と思うこともある。ちょっと乱暴に言ってしまえば、札幌にマズイ店なんか探すほうが珍しいというか、もしあるとしたら客が来なくてすぐ潰れることになるから、基本的に人口200万人切るぐらいの都市のレベルで、なかなかマズイ店が営々生き延びることができる環境が整ってない。どういう切り口から見ても、飲食店のレベルが低い、ということは言えないだろう。
上記、相当味に衝撃を受け、唯一無二のレベルでなかった店があったとして、近隣に”それよりは少し味は落ちるが、そこまでシビアに見なければ大体同レベル”な店があったとしたら?そして冬だったら?バカでも分かる帰結だ。
- 結論
私は最初、飲食店の華々しい道内進出からの、大怪我して撤退するこの一連の事象を、「(私も含めた)北海道民は、ケチが多いのか?」という仮説を立てていた。もしかすると本当にそういう部分はあって、実のところはそれがかなり影響している”かも”しれない。ただそれ”だけ”では決してないだろうと思って、考察、分析をしてみた。
上記書いてきたように、要は、ケチというのもあるのかも分からないが、参入にあたっての条件がまあまあ異常でハードルが高くて、「大体、こうだからこうだろう。他の地域ではこのやり方で上手く行った」みたいな机上の論理はその条件を満たさない場合が多い、ということだと思う。しかし何も、全部が全部大怪我して撤退する店ばかりではなく、ハマっている店だって多くあるだろうし、それは、元々のビジネスモデルが優秀であったり、地域毎に戦略を全然変えてたり、要は条件を満たしているという説明よりほか、結局のところないだろう。

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